beamerでスライド原稿用pdfを作成する(その2)動画が走るスライド原稿を作る

実は,同じような内容について2010年に,TeX QA に投稿しているが,その後現在に至るまで使い続けることができており,一応,こちらでもまとめておくことにした.

beamerで動画が走るスライド原稿を作る

  • 前述した ,TeX QA に経緯は投稿してあるので,詳細はそちらを読んでいただきたい.

  • 参考にしたのは,Adobeのpdfのマニュアル(DVI specials for PDF generation) https://www.tug.org/TUGboat/tb30-1/tb94cho.pdf の以下の部分

    3 Annotations
    
    An annotation is considered as an object with a location on a page. The type of the object is given by the value of the key `/Subtype', for instance, `/Text', `/Link', `/Sound', `/Movie', etc. (See [1, p. 615] for the list of all annotation types.) The location is given by an array object associated to the key `/Rect'. DVIPDFM(x) provides the following special command for annotations............
    
     The following example shows a movie annotation that enables us to run the movie file ‘mymovie.avi’ inside a PDF viewer program.
    
     \special{pdf:ann bbox 0 0 360 180 <<
     /Subtype /Movie /Border [1 0 0]
     /T (My Movie) /Movie <<
     /F (mymovie.avi) /Aspect [720 360]
     /Poster true >>
     /A << /ShowControls false >> >>}
    
  • アスペクト比やコントロールバーの有無,リピートするかどうかなども指示できる(下記参照)

  • mymovie.aviのところに動かしたい動画を記入(パスも効く)

  • 私の作成したものは読んでいただければおわかりのように,非常にダサいベタ書きである.

  • 最近の書き方は以下の通りで,もっぱら,mov形式の画像を使用している.コンテナがaviやwmvだと動かないが,Mac以外でどうなるのかは不明.そういえば,Windowsで試したことはなかった…..

    {
        \usebackgroundtemplate{\put(20, -265){\includegraphics[scale=0.45]{/Data/.../..../Figures/hogefuga.pdf}}}
        \begin{frame}
        \frametitle{hogefugaの対策}
        \special{pdf:ann bbox -10 -130 320 90 <<
                 /Subtype /Movie /Border [0 0 1]
                 /T (My Movie) /Movie <<
                 /F (/Data/.../hogefuga.mov)
                 %/Aspect [720 480]
                 /Aspect [640 480]
                 /Poster false >>
                 /A << /ShowControls true /Mode /Repeat >> >>}
        \end{frame}
    }
    
  • \usebackgroundtemplateの部分には動画のキャプチャー画像を貼り付けておく.なにもないと,動画が動き出す前の画面が空白になってしまう(もっと良い方法があれば,どなたかご教示ください).

  • \putで背景画像(キャプチャー画像)の位置を直接指定し,\includegraphicsのscaleで倍率を指定して動画の大きさに合わせている.

  • これで,画像をクリックすると(ほぼ)同じ大きさの動画が(ほぼ)同じ位置で動くようになる

  • 動画の大きさはbboxで,かぶせる静止画の大きさはscaleで調整する.

  • プレゼンテーションにskimを使うと動画が動かないので注意.

  • 動画は同一directoryにある必要はなく,パスで指定すれば良い

  • 動画自体はpdfの中に埋め込まれないので,pdfの容量がむやみに大きくならないという利点がある.

  • Adobe Acrobat Readerでプレゼンすれば,動画は動くし,音もでる.コントロールバーにより早送りなども可能.

  • 最初にpdfで動画をクリックすると「セキュリティ上の問題...」というメッセージが表示される.この横にあるオプションボタンをクリックして,信頼するを選択すれば,動画が動くようになる.

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taipapa
本人ではありません (^^)

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